大学受験生を持つ保護者、家族、親の心得や子供との接し方、アドバイスなど、実際に体験されたかたの体験談を集めました。
京都府北部在住の53歳、自営業です。長男が早稲田大学文学部3年、長女が滋賀大学教育学部1年です。
長男の場合、家族で話し合いはほとんどしていません。京都にもたくさんの大学がありますが、高校時代から野球の早慶戦やラグビーの早明戦、箱根駅伝で早稲田大学を応援していていましたので、早稲田大学を志望しているのは知っていました。成績もまずまずよかったので、本人には、高校3年になった時、志望校について「自分で決めて、自分で責任をもて」とだけ言っていました。
ただ、浪人をすると、予備校選びや金銭的に困るなあと思っていましたが、本人へのプレッシャーになってはいけないので黙っていました。最終的に、本人が「早稲田大学を受ける」と言ったのは、高校3年の10月頃でした。
妹の場合は、高校生になった頃から、小学教師になりたいと言っていました。高校3年になる時、食事に出かけたクルマの中で、「大学はどうするるもりなんだ?」と聞いたら、「小学校の先生になりたいから、国立の教育学部を目指す」と言っていました。志望校については、夏に成績と相談して最終決定するということでした。国立大学志望なので、そう遠くへは行かないだろう(近畿地方なら)と思って気楽に考えていました。
私自身も受験経験者なので、そのイメージです。ただ、国立大学の共通テストについて、また、志望校が決まってからは滋賀大学については、インターネットで調べました。あくまで私自分を安心させるためで、子供たちには何も言っていません。
地方の小都市のことなので、予備校や通信教材、家庭教師は利用していません。兄は塾にも行かず、自分で勉強していました。妹は、地元で同級生も通っている塾に通っていました。小さい町なので、塾といっても数が少なく、同級生の通っているところを選んだようです。
模擬試験は、基本的には、2人とも学校で申し込んで模試を受けていました。兄は、早稲田大学志望だったので、腕試しを兼ねて早稲田予備校模試を2回受けたようです。
兄は、受験料と交通費、宿泊費を合わせて35万円くらいです。
京都の立命館大と大阪の関西大、それに東京の早稲田大と明治大学を受けました。早稲田大学の合格発表も含めて東京へ3回、京都へ1回、大阪へ一回、いずれも宿泊つきで出かけました。受験は4大学6学部を受けました。
妹は、受験料と交通費、宿泊費を合わせて20万円くらいでした。
京都の立命館大学と同志社女子大学、ノートルダム女子大、それに共通テストと滋賀大学を受験しました。
やはり、2人とも現役で志望校に合格したことです。兄は東京から携帯電話に連絡をしてきて、「おー」と言っただけですが、親として初めての受験、合格で感無量でした。
妹は、母親の携帯電話に連絡して、うれし泣きをしていました。成績的にギリギリだったので、思わずこみあげたと思います。母親によく愚痴をこぼしていましたので、合格の知らせを聞いて母親も泣きだしました。私も、そばにいて目頭が熱くなりました。
辛かったのは、兄が最初の受験だった関西大学を落ちたことです。滑り止めのはずが不合格になって、本人がかなり落ち込み、こちらまで辛くなりました。「やっぱり、東京の大学じゃないとダメなんだよ」などと言って励ましていましたが、早稲田大学の受験がどうなってしまうのかと不安でした。
子供の状況に応じて対応することが大切だと思います。
成績もよく、志望校の選択や手続き的なことも、すべて自分でできるようなタイプなら、本人に任せるべきでしょう。むしろ、親があれこれ口出ししない方が、かえってうまくいくと思います。兄の場合が、そうでしたので、「自分で決めて、責任も自分で」とだけ言いました。
でも、成績的に少し応援しなきゃいけないようなら、相談に乗ってやったり、希望に添って塾へ行くとか、家庭教師をつけたりすればいいと思います。
また、志望校の選択について相談に乗った方がいいタイプなら、将来の希望と志望校を結び付けられるような方向で、いろいろと話してみればいいのではないでしょうか。女の子の場合、母親の方が話しやすいかもしれません。うちの娘の場合も、まずは母親と話し、母親が私に連絡や相談して返事をするという感じでした。
最低限、「ちゃんと見ていて応援しているからね」という気持ちが伝わればいいのかなと思います。