大学受験生を持つ保護者、家族、親の心得や子供との接し方、アドバイスなど、実際に体験されたかたの体験談を集めました。
52歳 男性 既婚 自営業 妻 息子 娘 静岡県
始めに息子が大学を受験するときには、話し合いをすることなく息子自身が志望大学を決めて、願書まで出してしまいました。
結果的に、受験に失敗し、後から話を持たなかった事に対して、非常に後悔しました。
娘が受験するときには、息子の失敗のこともあったので、3年生の夏休み前には、家族で話し合う時間を設けました。
大学に行ってどのようなことを勉強したいのか、行きたい大学の就職率はどうなのか、受験するにあたってセンター試験を受けるのか、それとも私立大学だけに絞るのかといった話し合いをしました。
最終的には娘本人の希望をできるだけ尊重するようにしましたが、全員で話し合うことによって、大学受験に対して、家族で取り組める大切な時間になりました。
自分の学生時代とはだいぶ変わっていたのですが、塾の講師をやっていたこともありある程度の知識はありました。
昔勤めていた塾に問い合わせて、最近の受験事情を聞いたりして、できるだけ新しい情報を得られるようにしました。
息子は予備校にも通わず自習のみで受験に挑戦したのですが、やはりポイントを絞ることができないことで、無駄な勉強が多くなってしまったという話を聞いたので、娘は代々木ゼミナールの予備校に通わせました。
授業がない時でもゼミの自習室に行って、集中した環境で勉強ができるという話を聞いたので、それも決めたポイントになりました。
実際に自習室を見せてもらったり、すでに通っている友達に話を聞いたりすることで、一定の安心感を得てからゼミに通うことにしました。
また、通信教材として、代々木ゼミナールのCS番組をスカパーで閲覧できるようにしました。
人気講師の授業をどうしても見たいという子どもの希望を叶えるために、3カ月ほど契約しました。
全て見たわけではなかったようですが、自分の苦手な個所を真剣に何回も見ていました。
通常の授業とは違う感覚で、非常に分かりやすかったようです。
息子は私立の大学を2校だけ受験したので、受験料が4万円前後だったと思います。
娘は最終的に私立の大学を10校受験することにしたので、18万円程度の受験料が必要になりました。
一緒に大学を選ぶ中で、娘が将来やりたいことや、大学で勉強したいことを知ることができて、あまり話す機会がなかった家族が、団結して話をする時間が持てたことが非常にうれしかったです。
また、受験に失敗した息子も、自分のつらい過去を引きずらないで、娘に対してアドバイスを積極的にする姿を見て、大人になったことを実感しました。
つらかったことは、塾講師という経歴を持ちながら、勉強に関してのアドバイスがほとんどできなかったことです。
最近の問題の傾向などを把握しておらず、効率のよい勉強方法や、わからない問題を一緒に解いてあげることのできない自分の力不足に憤慨しました。
大学受験は子供がするのではなく、家族がするものだと思います。
実際に受験するのはお子さんでも、そのためのサポート、勉強に集中できる環境づくりなど、親が子どもに対してやってあげられることは多数あります。
また、子どもがどのような将来を思い浮かべているのか、現在の学校での状況はどうなのかを、大学に関する話し合いをする中で把握できるいいチャンスです。
お子さんの受験というのは親にとっても負担が大きく、心身ともに疲労する時期ですが、子どもの前ではそれを見せずに、「あなたのことを信頼している」という態度をとってあげることが大切です。
また、大学受験の結果が不合格になっても、ねぎらいの言葉をかけてあげて、アフターケアをしっかりとやってあげることも大事です。
その時に、一緒に大学受験の話し合いを積み重ねた関係であれば、お子さんも信頼して、親を頼ってくれるはずです。
大学受験を通して、親も成長できるチャンスが沢山ありますので、がんばってください。